キング・カズがプレイしたジェノバのイギリス式球技場でサッカー観戦しよう!

サッカーはもはや「イタリア文化」とよんでもいいくらい、イタリア人の生活にどっぷり浸み込んだスポーツ。サッカーに興味があってもなくても、日程があえばぜひ、ジェノバでサッカーを観戦するしてもらいたい!ローマやミラノではなく、わざわざ「ジェノバで」というには、もちろん理由があります!

ジェノバでサッカー観戦すべき理由1:
キング・カズがイタリア最初のアジア人としてプレイした地だから!

セリエAに所属するサッカークラブは20。ジェノバには「ジェノア」「サンプドリア」の2つのサッカーチームがあって、ジェノバの人たちは、ジェノア派とサンプドリア派とにくっきり別れて、わかりやすい敵対関係にあります。

お父さんが子どもをサッカー観戦につれていくことで、子どももお父さんと同じチームのファンになるようで、基本的に家族内はけっこう平和なようですが、職場や友だち間では、ジェノア派とサンプドリア派が分かれて皮肉をいいあっているシーンによく出くわします。

Genoa(ジェノア) Sampdoria(サンプドリア)
創設 1893年 1946年
チームカラー 赤×紺 青×白×赤×黒
自慢 イタリアでもっとも歴史あるサッカークラブ。美術館もあり。 創設時はセリエB落ちしていたジェノアよりも強かった。

日本人ではじめてイタリアプロサッカーリーグ「セリエA」の選手となったキング・カズこと、三浦知良選手。1994年に「アジア人初のセリエAプレイヤー」として移籍したチームこそ、なんと「ジェノア」だったのです♪

カズは当時はもちろん、今でも日本サッカー界のスーパースターだけれど、強豪選手があつまるサッカーの本場イタリアでは、なかなか目立った活躍をするのは むずかしかったはず。ところがうれしいことに、20年以上前に1年間だけ在籍したカズをフルネームでおぼえているジェノアファンはけっこう多いのです。そのキーは「ダービー戦」。

ジェノバのように1つの都市に2つのサッカーチームがあるローマ、ミラノ、トリノ、ヴェローナでは、同じ町のチーム同士がたたかうダービー戦(Derby)が年2回おこなわれることになります。それぞれのファンにとって、ダービー戦は他の町のチームとの試合よりもダントツに重要で、勝利を切実にねがって、試合前から町をあげて大盛り上がり。ダービー戦については、はるか昔の試合までしっかり記憶しているのです!

ジェノアのサポーター、ジェノアーノ

ダービー戦の日は、試合の数時間前からマラッシはサポーターでいっぱい。

さて、ジェノアのプレイヤーとしてカズがプレイしていた1994年12月4日、ジェノバ中が熱狂する大事なダービー戦「ジェノア vs サンプドリア」がありました。そして、カズはそのダービー戦の試合開始早々に先制ゴールをきめ、ジェノアファンを歓喜させたのです♪

試合自体は「2-3」でジェノアは負けて、サンプドリアの勝利だったのですが、にくきサンプドリアから早々に得点して、試合の流れをつくったカズにジェノアファンは今でも感謝して、好感をもっているのです!

ということで、日本人は最初からサンプドリアよりもジェノアにどうしても親近感をもってしまいますが、たまたま私の友だちはほぼ全員ジェノア派、サッカー観戦時にはジェノア派の友だちとジェノア側のシートで観戦するので、平和に「ジェノア派」で認知されるにいたりました♪

ジェノバでサッカー観戦すべき理由2:
イタリア最古のサッカー球技場がイギリス式だから!

ジェノバの中心から北東に車で10分ぐらいの距離に位置する「マラッシ」とよばれる地域は、観光名所があるわけでもない、いわゆるただの住宅地。ここにジェノア、サンプドリアがホームとするサッカー球技場があります。1911年に完成した、イタリアでもっとも古い現役のサッカー場です。(収容人数は36000人)

このマラッシのサッカー競技場が、サッカーファンにとても好評なのは「イギリス式」サッカー競技場だからです!

english

イタリアのサッカー競技場は、サッカーだけでなく、陸上競技などもつかえる「複合スポーツ競技施設」になっているものがほとんどです。一方、イギリスのサッカー競技場は、サッカーだけのためにつくられた施設

「複合スポーツ競技施設」のローマやミラノのサッカー場は、観客席とピッチとの間に陸上競技用のトラックをはさんでいるせいで、観戦席からピッチがどうしても遠くなるのですが、「イギリス式」ジェノバのサッカー球技場はごらんのとおり、観客席とピッチとの間にはなにもなく、選手が「すぐそこ」でプレイすることになります。ピッチが近いおかげで、プレイ中の選手の顔もばっちり見えるし、ジェノバのサッカー場における臨場感のたかさはピカイチなのです!

ちなみに、ジェノバのサッカー競技場には「ルイジ・フェッラーリス」という立派な正式名称があるのですが、だれもこの名前ではよばず、たいていサッカーを見に行くときは「マラッシにいく」または、とても神聖なものということで「テンピオ(寺院)にいく」といったりします。それぐらい、イタリア人にとってサッカーは大切なものなのです(笑)

どこの席をとるべきか?

「イギリス式」のジェノバの球技場では、大きく3つのエリアにわけられます。

  1. 北/南グラディナータ(Gradinata Nord/Sud)
  2. ディスティンティ(Distinti)
  3. トリブーナ(Tribune)

観戦中、立ちっぱなしでも大丈夫、熱気を感じたい!なら、ゴール裏のグラディナータ。ダービー戦でなければ、北も南も同じ雰囲気で応援できますが、ダービー戦のときは、応戦するチームのエリア、北グラディナータ(ジェノア)、南グラディナータ(サンプドリア)をまちがえないように!

お金がたっぷりあって、試合中とにかくゆったりすごしたい、というならトリブーナ
対戦相手にもよりますが150ユーロもありえるほどチケットはお高めです。ベンチシートのグラディナータやディスティンティとくらべて、独立チェア、前後のスペースにも余裕があります。

私のおススメは、間をとったディスティンティ。トリブーナはエレガントすぎて盛り上がりにかけるし、グラディナータはよっぱらいもいてちょっとこわい。ディスティンティは基本、すわって観戦しながらも、ファールやゴールのタイミングにはみんな立ち上がって熱いヤジをとばしたり、だきあったり。グラディナータとトリブーナのいいところどりしたシートです!

グラディナータ ディスティンティ トリブーナ
Price 中(試合によるが30~50€) 高(100ユーロ以上)
応援方法 極熱 ほどほど
特徴 シートはあっても全員立ったまま、歌ったり旗をふったり熱い応援を試合中ずっと続く 基本的に座って観戦するが、ファール、警告の度に立ち上がりやじる人も多い。 スペースに余裕をもたせた座り心地のよいシート。見えるものはディスティンティと同じなので、いわゆるグリーン車的サービス席

グラディーナータ、ディスティンティ、トリブーナ、どれにするか決めたら、前の方、後ろの方、北側、南側を指定して、好みの席をえらびます。

ちなみにグラディナータ、ディスティンティはどの席でも基本的に同じ価格ですが、トリブーナの中心はVIP来賓用で非買、そして、中心に近ければ近いほど高く、中心から離れるにしたがって安くなります。

北グラディナータ

爆竹などけっこうはげしい応援をする北グラディナータ

比較的おちついて観戦できるディスティンティ

比較的おちついて観戦できるディスティンティ

発行してもらったチケットには一応、座席番号が指定されているのですが、オペラ劇場や電車のように座席をきっちり確認することはなく、みんな「ざっくり」とチケットにある席のあたりで適当にあいている席にすわる感じです。

たぶん、外国人とか、サッカー観戦になれていない人に「あの~そこ、ぼくの席なんですけど」といわれる可能性はゼロではありませんが、基本、サッカー場内は、最低限の安全をまもるセキュリティがいるぐらいで、座席についてはノーチェックです。

イタリアでのサッカー観戦の楽しみ方

イタリアでのサッカー観戦がたのしいのは、日本人的「いい子であるべき」感覚をぜーんぶわすれられるから!

とにかく、イタリア人は「楽しむこと」の天才。他人のことを気にするより前に、まず自分が楽しむことを最優先します。

座って観戦するのが基本のディスティンティでも、審判のジャッジが気に入らない時、敵選手が強引なプレイをしたときなど、エレガントな装いのマダムやちいさな子どもも、すっくと立ち上がって、野次をとばします。

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つい「後ろの人が見えないだろうから、立ち上がらない方がいいよな」とか「きたない言葉をつかって野次をとばしたら、まわりの人がなんて思うだろうか」とか、おもてなしの国の日本人はつい気遣いしてしまいますが、イタリアではそんなことはいっさい考える必要はありません

イタリア人は自分が楽しむことに精いっぱいなので、まわりの人の言動に日本人ほど敏感でないし、全員が楽しむ権利があるとおもっているので、よっぽどの迷惑でないと迷惑だと感じないようです。

サッカーの試合中、日本人の体に染みついた「周りへの気遣い」は、無理やりにでもいっさい忘れて、おもいっきり熱く応援してください!ファールのたびに白熱するイタリア人を見るのもおもしろいですよ♪

チケットの購入方法

チケットはポルトアンティーコの「ジェノア美術館(Genoa Museo and Store)」で購入できます。
フーリガンの暴動やらで5~6年前から、チケットの購入の際、本人確認資料が必要になっています。チケットにも名前、生年月日が記載されているほどの徹底ぶり。

ゲートでもチケットの電子データをチェックするゲートを一人一人とおす必要があるので、長蛇の列。ただし、このセキュリティゲートさえくぐってしまえば、中でチケットを再びチェックされることはまずありません。

チケットを販売している「ジェノア美術館」では、ジェノアの1893年から今にいたるユニフォームや有名選手が使ったシューズなどが展示されていて、なかなか興味深いです。(美術館をもっているサッカーチームはミラン、ユヴェントゥスなど少数)

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「ジェノア美術館」では、観戦のときに一体感をしめすための赤青マフラーやユニフォームも購入できます。チケットといっしょにチームグッズをゲットすると、よりたのしく観戦できるはず!

チケット ジェノア美術館(Genoa Museo and Store)
住所 Via al Porto Antico, 4, 16123 Genova
(ポルトアンティーコ、イータリーのちょうど裏にある建物)
TEL 010 553 6711
営業時間 10:00~19:00
定休日 月曜日
球技場 スタディオ・ルイジ・フェッラーリス(Stadio Luigi Ferraris )
住所 Via Giovanni de Prà, 1, 16139 Genova
COCO
チケット購入、観戦の際はパスポートなど、身分証明書をわすれずに!

ABOUTこの記事をかいた人

イタリア在住バイヤー&ブロガーです。リグーリアの希少なワインやオリーブオイル、ジェノバっ子だけが知ってる穴場スポットなどを紹介します♪ちなみにイタリア語のブログのフォロワー3600人、ジェノバではCocoJapanとして結構有名人です!