4月1日は「4月の魚」。アンティーク街で魚のアンティパストを食べよう!

4月の魚(Pesce d’Aprile)

4月1日「エイプリルフール」の発祥はヨーロッパ。
「暗くてながーい冬がおわって、やっと春がやってきた!冗談のひとつでもいって笑おうじゃないか♪」というのがエイプリルフールのはじまりのようです。

日照時間が極端にみじかい北ヨーロッパはもちろん、太陽の国、イタリアも冬は日本よりも日の出はおそいし、日がしずむのも日本よりも早く、とにかく、ヨーロッパの冬は日本よりも「さむくてくらーい」イメージです。

子どものころから大人になるまで、いまいち「エイプリルフール」の意味がピンとこないまますごしてきたのは、日本人には「サクラ」があって、つぼみのふくらみ具合で春の訪れを日々確認しつつ、とうとう満開になると、はっきり春を実感して、心から春の訪れをよろこび、満足することができるからなのですね。

イタリアでは、エイプリルフールの「バカ」の代名詞として、あんまり「かしこくない」動物として「魚」がえらばれた結果、4月1日は「4月の魚(Pesce d’Aprile)」といいます。

ということで「四月の魚」といっても、「魚」とは直接関係ないのですが、ただ、「金曜日は肉をたべずに質素にすごしましょう」とカトリックの教えから、イタリアでは金曜日は魚を食べる風習があって、たまたま今年の「4月の魚」の日はちょうど金曜日。地元のアンティーク店を物色がてら、愛のこもった魚料理がたべられるお気に入りのレストランへ魚を食べにいきました♪

ジェノバのアンティーク店が集まるゾーン、ボルゴ・インクロチャート(Borgo degli incrociato)

鉄道駅の周辺がさかえる日本とは逆に、旧市街地をこわさずに保存するイタリアでは、電車の線路や駅は町の中心からはなれたところにかまえるしかなく、観光地から不便なこともしばしばあります。

ジェノバには旧市街地を中心に西と東に2つの駅があるため、どちらの駅も徒歩圏内、イタリアでは便利なうちに入ります。

さて、この2つの駅のひとつ、ブリンニョレ(Genova Brignore)駅のすぐ裏側に、アンティーク家具の店が集まるボルゴ・インクロチャート(Borgo degli incrociato)とよばれる地区があります。観光名所はないのですが、アンティークバイヤーには見どころあり。それよりなにより、ボルゴ・インクロチャートといえば、アンティーク店をさんざんのぞいた後、どうしても素通りできないレストラン「ダ・フランコ(Da Franco al Borgo)」があるのです!

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dentro

アマルフィとジェノバ

ナポリよりも南、長靴でいうと、足の甲あたりに位置するアマルフィとジェノバは距離的には遠いのですが、1400年代にはどちらも「海洋都市国家」として栄え、勢力を競うために戦ったこともある敵同士。
数百年がたった今は、毎年、イタリアの旧「4大海洋都市国家」が街をあげて開催する大規模なボートレースの旧海洋都市国家対抗ボートレースで競いあう仲です。

「ダ・フランコ」のオーナーシェフ、フランコは、そんなアマルフィからボルゴ・インクロチャート地区にレストランをかまえて15年。アンティーク街のジェノベーゼのお腹をみたしてきました。

アマルフィの魚料理は、ハーブ、にんにく、チーズなどをとても控えめに利用して、素材の風味を失わないよう短時間で調理するので、繊細でデリケートな味になれた日本人の口にとってもあいます♪

絶妙な味付けのパンコがつまったイカ

絶妙な味付けのパンコがつまったイカ。一番のおきにいり

手打ち生パスタとマグロとトマト。

手打ち生パスタとマグロとトマト。

ジェノバで一人暮らしの私は、たまにだれかがつくった愛情たっぷりの料理がたべたくなることがあります。レストランの「おいしい料理」は多くの人がおいしく感じられるように、塩と油を多くつかうため、外食がつづくと、わたしの意外とデリケートなおなかに負担がかかってしまうからです。

観光客相手ではなく、地元の住民に愛されているダ・フランコでは、正真正銘の新鮮な食材のみをつかって、油も塩分もひかえめ。食べる人の幸せを願ってくれているかのような、まるでお母さんの手料理のような愛情を一口一口にに感じます。フランコの作る料理にかんしては、夜遅くても、揚げものであっても、つい満腹以上にたべてしまっても、とにかくまったく胃にもたれません!

オーナーシェフ自ら仕入、調理、盛付けまで行うレストランは実はすごく少ない

イタリアでオーナーシェフ自ら仕入、調理、盛付けまで行うレストランは実はすごく少ないのが現状

お皿がまったく油ぎらない、フランコの絶品さくさく「フリット・ミスト」

他のレストランで食べ比べるとはっきり違いがわかる、フランコの絶品さくさく「フリット・ミスト」

ジェノバの観光地のど真ん中に位置しないせいで、値段もかなり良心的。平日のランチはプリモとセコンド、水、カフェでなんと10ユーロ!毎日でもかよいたいぐらい。

サービス不均一なイタリアでは、カメリエレの力量がとても大切!

カンペキなマニュアル管理で、いつでも均一のサービスがうけられる日本とはちがって、イタリアのレストランのサービスは「いつも同じ」ではありません。それは、従業員のレベルがまちまちだからです。

前回は味も値段も大満足だったのに、今回はまずくて量がすくなく、しかも高い、なんてことざら。おいしいものを食べられるかどうかは、その日に働いている従業員次第。まさに運なのですが、ダ・フランコにおいては、オーナーシェフ自らが食材の仕入れ、調理、盛付けを行うので、いつも安定したおいしさと値段。さらに、英語が堪能なシェフの息子が「カメリエレ」なので、テーブルサービスも安定しています。

イケメンカメリエレのダニエレ

イケメンカメリエレのダニエレ。カタコトの英語でいいので、しっかり希望をつたえよう!

タコ、ジャガイモ、オリーブ、トマトのアンティパスト

タコ、ジャガイモ、オリーブ、トマトのアンティパスト。その日の仕入状況によって食材がかわります

ダニエレは若いながら、ロンドン、アマルフィのイタリアンレストランで修業をつんでいるので、セレクトをすっかりまかせてしまいたくなるほど優秀です。好みやその日の気分をつたえると、豊富な知識とセレクションからいくつかワインを提案してくれます。さらに、おなかのすき具合、好きな食材、苦手な食材など、お客さんの好みをさぐりつつ、その日のおすすめメニューなど、食事のオーダーの相談にも気軽にのってくれますよ。

ダ・フランコに2人以上で訪れるなら、ぜひオーダーしてほしいのが、魚の前菜「アンティパストミスト」。ここでしか味わえない、超スペシャルな「前菜」のフルコースです。

ダ・フランコでオーダーすべきもの「アンティパストミスト」

イタリア人の胃袋は、日本人の倍ぐらいの大きさなので、1人前はけっこうな量です。ほんとうはいろんな種類の料理をちょこちょこ食べてみたくても、1皿でおなかいっぱいになることも多いと思います。そんな小食の日本人に、ダ・フランコの「アンティパスト(前菜)」がぴったり。

フリシェとよばれるモチモチした生地のフライ。

フリシェとよばれるモチモチした生地のフライ。

ムール貝とあさり。これもなんと「アンティパストミスト」の一部。

ムール貝とあさり。これもなんと「アンティパストミスト」の一部。

イワシのアマルフィ風マリネ、タコのトマト煮

イワシのアマルフィ風マリネ、タコのトマト煮

イタリア料理の前菜は、マリネや塩漬けなど、冷たいものも多いため、作り置きした料理を大きい1つのお皿に数種類をきれいにもりつけて出すことは、けっこうふつーなのですが、愛情あふれるレストラン、フランコでは、アンティパストから心がこもっています。

ダ・フランコでは、パスタやメイン料理だけでなく、手間がかかるアンティパストもオーダーをうけてから調理を開始します。ワインをのんでいると、その日の朝にフランコ自身が買い付けた旬で新鮮で手の込んだあたたかい魚料理が、次々とはこばれてきます♪

この前菜のコースを注文すると、だいたい5~6皿はあるので、ワインとパンをつまみながら食べていると、一般的な胃袋の日本人なら、このアンティパストだけで、おなかがいっぱいになるはず。パスタを食べたくても、まずはアンティパストを全部食べ終えてから、どうするか考えるのが正解!

ということで、繊細なアマルフィの魚料理を一度でたくさんの種類、味わえる、「アンティパストミスト」は、ぜひオーダーすべき!旅行でつかれた胃でも、小食な女性でも、ピザに飽きてしまった人でも、味にうるさい料理人でも、きっと満足するとおもいます♪

おいしい近海の魚料理が食べられるレストラン

名前 Da Franco al Borgo(ダ・フランコ)
住所 Via Borgo degli Incrociati, 85, 16137 Genova
(ブリンニョレ駅の北出口を出て、そのまま道にそって50m)
TEL 340 162 0612
定休日 土曜日のランチ、日曜日のディナー
COCO
「アンティパストミスト」を平日のランチに食べたい場合は、前日までに予約が必要です

ABOUTこの記事をかいた人

イタリア在住バイヤー&ブロガーです。リグーリアの希少なワインやオリーブオイル、ジェノバっ子だけが知ってる穴場スポットなどを紹介します♪ちなみにイタリア語のブログのフォロワー5000人、ジェノバではCocoJapanとして結構有名人です!