【ピエモンテ/Cherasco】アンティークバイヤーが「ヨーロッパで最も美しい」と思うマーケット

3月、9月、12月にピエモンテを放浪するなら、ケラスコのイタリア一美しいアンティークマーケットが見れるかも!?

イタリアの町とフランスの町のちがい

日本人にとって、フランスもイタリアも「おしゃれなヨーロッパ」として、ひとくくりにしてしまいますが、実はかなりちがいます。

フランス人は、伝統的な風景の中に近代的なデザインの建築物やオブジェをとけこませることがとても得意で、フランスのアルルやアヴィニョンなどの観光地は、日本人からみてもおしゃれで洗練された雰囲気があるのに対して、イタリアでは「おしゃれ感」は二の次

ケラスコの古い農家の住宅。今でも現役です

ケラスコの古い農家の住宅。今でも現役です

大切な建築物やモニュメントはもちろん、日本なら100%撤去されるようなふつうの住宅もお店の看板もまとめて全部、古いモノをそのままの形で保存してのこすことをとにかく大切にします。

国際的な商業都市のミラノや、世界からおとずれる観光客のためにどんどん便利になっていくローマは別として、イタリアでは、たくさんの観光客が訪れるような町でも「古いものをそのままの形でのこす」精神がつよくはたらいているので、どこにいってもタイムスリップしたかのような不思議な気分をかんじることができます。

そんなイタリアの町の中で、さらに「タイムスリップ感」高めのピエモンテに位置するケラスコ(Cherasco)は、伝統的な建築物が情緒たっぷりにむかえてくれるとてもかわいい街です。ちなみに「ピエモンテ」は、ジェノバのあるリグーリアの北部、フランス国境のアルプス山脈のにちかい州で、オリンピックがあったトリノもはいります。

ケラスコは13世紀に誕生してから、すたれることなく歴史を刻みつづけているので、1200年代に建築された教会や建物もおおく現存しています。ケラスコをふくむピエモンテの町では、壁を白くぬりかためず、つみあげた赤いレンガが見える状態で完成させた建物や塀が特徴的なのですが、石やレンガをメインに使用する建築物は、日本の木造建築よりも耐久性がたかいといっても、数百年前とおなじうつくしい姿をたもつことは簡単ではありません。莫大な修復費用をかけて、定期的にメンテナンスしているのです!

ローマ帝国時代の1243年に建造されたサンピエトロ教会

ローマ帝国時代の1243年に建造されたサンピエトロ教会

ケラスコの有力貴族は、古代ローマ皇帝時代からその富をもってケラスコの街の景観にもしっかり投資してきました。近年の地方自治体の努力もあって、ケラスコは今でもうつくしい街並みをカンペキなまでにのこしているのです!

ケラスコのアンティークマーケット

年に3回、旧市街地を600ものスタンドがうめつくすケラスコのアンティークマーケットは、質的にも量的にもレベルが高いことで有名です。
market

スタンドの数や商品の多彩さはもちろんですが、名物市長が自ら自転車で駆け回り、コントロールするだけあって、ケラスコのマーケットは、イタリア、フランス、イギリスでわたしはが今まで訪れたあらゆるマーケットの中で、外観的にもっとも「うつくしい」と感じます。

貴族による努力のおかげでもともと「うつくしい町」であるケラスコでマーケットを行うスタンドは、美意識がとても高いように感じます。

そもそも「商品をスタイリッシュにならべる」のはフランスのマーケットではみられない文化で、イタリアのマーケットは基本的にきれいに陳列されているのですが、美意識の高いケラスコではその傾向がさらに強まります。

微妙なグラデーションで味のある色合いに変化した古い壁、雨風にさらされた年月をかんじるレンガの塀など、ケラスコの歴史を語る町に一部を利用しながら、商品をディスプレイし、オープンなショーウィンドーを完成させています。

古い建物の壁とマッチして、商品がよりかわいく見える!

古い建物の壁とマッチして、商品がよりかわいく見える!

商品以外にお花をかざったり。

商品以外にお花をかざったり。

アンティークに興味がない人でも、それぞれのスタンドのスタイリッシュさ、センスから学びつつ、うつくしい古い絵画のような風景の中を散策することができますよ♪

ケラスコのアンティークマーケットスケジュール

  • 3月の第3日曜日
  • 9月の第2日曜日
  • 12月の第1日曜日

※日程は変更がある場合があります。

ケラスコのグルメ

マーケット散策はけっこうおなかがすきますが、ラッキーなことにケラスコのある「ピエモンテ」は食材が豊富で、ピエモンテの料理はイタリアでもっともおいしいといわれています。もちろん、ケラスコでも、ピエモンテがほこる繊細な料理が味わえます。

ロシア風サラダ
insalata russa alla piemontese
牛肉のタルタル
tartare
ピエモンテ風ラビオリ
ravioli
ロシア風サラダ(Insalata russa)
イタリアの「ロシア風サラダ」なる料理は、別にロシア由来の料理というわけでなく、イタリアらしくもなく、ジェノバでは、日本でいう「ポテトサラダ」みたいなものが出てきます。マヨネーズたっぷり、ゆで卵でデコレーションしたポテトサラダはけっこうヘビーなので、基本わたしはパスします。が、ケラスコの「ロシア風サラダ」は全くの別モノ。
ポテトはほんのすこしで、旬のやさいがたっぷりごろごろはいっていて、マヨネーズも卵黄がおおめの自家製であっさり。野菜不足になりがちな旅行中にうれしい一皿です。

牛肉のタルタル(Tartare di carne crudo)
生の新鮮な牛肉をたたいたタルタルは、ピエモンテの伝統的なアンティパスト(前菜)のひとつ。
パルメジャーノチーズをかけて。

ラビオリ
餃子のように小麦粉の皮で野菜や肉の「あん」をつつんだパスタ「ラビオリ」は、イタリア中にあって、名前は同じでも、見かけや具はかなりちがいます。たとえばジェノバのラビオリは野菜タイプと肉タイプの二種類。形は平たくて、一口でたべるのはキビシイぐらいのけっこうな大きさです。一方、繊細なピエモンテーゼがつくるだけあって、ピエモンテのラビオリはとてもちっちゃい!ぎゅっと肉がつまっています。

バーチチョコレート
ケラスコに来たら絶対たべたい「バーチ」は、うすめにスライスしたノッチョーラ(ヘーゼルナッツ)をまぜこんで固めたチョコレート。いつもお客さんでいっぱいの超アンティークな店内も必見。

おいしいピエモンテ料理が食べられるケラスコのレストラン

名前 Osteria Umberto
住所 Via Vittorio Emanuele, 82, Cherasco
TEL 0172 489065
定休日 火曜日
COCO
店内以外に外でも食事ができます

ABOUTこの記事をかいた人

イタリア在住バイヤー&ブロガーです。リグーリアの希少なワインやオリーブオイル、ジェノバっ子だけが知ってる穴場スポットなどを紹介します♪ちなみにイタリア語のブログのフォロワー3600人、ジェノバではCocoJapanとして結構有名人です!