今、ジェノバはジェラテリア(ジェラート屋)のオープンラッシュ!
散策中「ジェラートが食べたいな」とおもったとき、なんかしらのジェラートにありつくことは簡単ですが、人通りの多いスポットに出店している観光客相手のジェラテリアは、ミルクの粉、フルーツの粉からつくる工場生産のジェラートがほとんど。残念ながらジェノバのジェラート全部が全部、「おいしいジェラート」ではないのです。
もちろん、食べ物にこだわりの強いジェノベーゼは、間違っても工場生産のジェラートを選ぶことはありません。どんなにすぐそばにジェラート屋があっても、おいしいジェラートのためにわざわざ歩くのなんて当たり前の当たり前。そんなジェノベーゼが「一番おいしい!」と認めるのがプロフーモ(Profumo)です!
プロフーモ(Profumo)って?
プロフーモは、ロマネンゴ、ヴィガノッティと並ぶジェノベーゼなら知らない人はいない超老舗のお菓子屋さん。伝統のお菓子やチョコレート、コンフェッティ、焼き菓子や生菓子が並ぶ優雅で美しい陳列棚やショーケース、ショーウインドーは必見です。
プロフーモの前身は、シンプルな砂糖菓子を製造していた1827年創業のヴィッラ(Villa)。1800年代のジェノバは、地中海一をほこる港の交易で栄え、砂糖やカカオなど、当時とても希少だったお菓子の材料が手に入りやすかったのです。
ガリバルディ通りから路地をはいった小さなスペースにプロフーモとして店舗を構えた後、世界遺産のガリバルディ通りの現在の場所に移転。もともとは馬をつなぎとめておくスペースだったので、アンティークな床や壁をよくみると、その面影を見つけられます。
さて、ガリバルディ通りに本店を移転した後のプロフーモ旧店舗が今のジェラテリアです!
ジェノベーゼが厚い信頼を寄せるプロフーモの職人が厳選した食材でその日の分だけ丁寧につくる新鮮でおいしいジェラートは、今や全国規模で有名になりつつあります。
イタリアにはミシュランガイドよりも信頼されている「ガンベロロッソ(Gambero Rosso)」というレストラン格付けガイドブックがあるのですが、そのジェラート部門でここ数年間連続して「最高よりもさらに卓越して素晴らしい!」の意味の3コーン(トレコーニ)をゲットするという偉業を達成!
地元で人気が高いお店にしか覆面調査官はやってこないので、1~2コーンでも充分名誉なことなのに、プロフーモはそれが3コーン。3コーンをゲットしたジェラテリアは、イタリア全国でたった10軒程度しかないというところでも、どれだけプロフーモのジェラートがすばらしくおいしいか想像できるとおもいます♪
日替わりのナチュラルフレーバー
店舗にはいると、その日のフレーバーをチェック。4月のこの日はこんな感じ。
生クリーム系 | フルーツ系 |
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バニラ | パパイア |
生クリームたっぷりバニラ | イチゴ |
ピスタチオ | ラズベリー |
アーモンド | ミックスフルーツ |
ジャンデュイヤ (チョコ&ヘーゼルナッツ) |
チョコレート (牛乳を使っていない) |
ヘーゼルナッツ | |
カラメル | |
ザバイオーネ | |
チョコチップ | |
キノット (リグーリアの柑橘類) |
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シチリアの香り (ピスタチオ&オレンジ) |
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オレンジ入りバニラ | |
パーネラ (カフェ味のセミフレッド) |
製造工程がシンプルなジェラートは原材料の品質がおいしさを大きく左右します。プロフーモのジェラートに使用される素材は、ピエモンテのヘーゼルナッツ、シチリアのピスタチオ、旬のフルーツ、新鮮な生クリーム・・・良質の食材が手に入るかどうかも、その日のフレーバーの決定要素です。
他にも、栗、マロングラッセ、くるみ、ヨーグルト、柿、木イチゴ、レモンクリーム、ミックスベリー、ココナッツ、カフェなど、プロフーモ自慢のフレーバーはたくさんあるのですが、常にフレッシュなジェラートを提供するため、その日の分だけを仕込むプロフーモでは、毎日、天候や材料の品質など、いろんなことを考慮して、18~24種類をセレクトして提供しています。
ちなみにこの日、フルーツ系が少な目だったのは、くもりでちょっとひんやりとした日だったから。冬場や肌寒い日はフルーツ系よりも生クリーム系がよくでるとのこと。特にココナッツは肌寒いと全然売れないそうです。
開店してすぐはのんびりしていた店内も、午後13時をすぎると、ランチを終えたネクタイ姿の会社員たちで突然小さな店内は大混雑(イタリアのお昼休みはだいたい13~14時ごろ)。この時間帯、通りでは、ネクタイをしたいい年の男性がプロフーモの巨大なジェラートをぺろぺろしながら歩く風景が恒例です。(もちろん冬場でも!)
そして次のラッシュは午後16時ごろ。学校や幼稚園を終えた子どもたちとそのママがおやつにやってきます。イタリアの晩ごはんはとても遅いので、午後にちょっと食べておかないとお腹がもたないのです。
このころには、売り切れのフレーバーが続出するので、できれば15時ごろまでに行くのがベスト!
日本人だってジェラートは好きですが、イタリア人のジェラート好きは日本人の非ではなく、春夏はもちろん、冬場でも頻繁にジェラートを食べるため、おいしいジェラートを見分ける舌は果てしなく肥えているといっていいと思います。
ジェラートを愛するあまり、イタリア人のジェラートの質への追及心はハンパなく、イタリア人は簡単にジェラートを「おいしい」とはいいません。そんなイタリア人が「素晴らしい!」と言い切ったジェラート、日本人の私でも、はっきりと「どこのジェラートよりもおいしい」と実感するプロフーモ、ジェノバに来たら「マスト」です!!!
名前 | プロフーモ(Gelateria Profumo) |
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住所 | Vico Superiore del Ferro 14/R, 16124 Genova (世界遺産ガリバルディ通りのプロフーモ本店から南にPiazza del ferroを下ってすぐ) |
定休日 | 日・月 (1月は1カ月まるごとバカンスでお休み) |
営業時間 | 火~土:12:00~19:30 |