レンゾピアノの偉業、ポルトアンティーコ

ジェノバのポルトアンティーコ

大航海時代の探検家コロンブスはジェノバの出身地で、コロンブスが生まれたといわれる小さなボロ家が大事に美術館として保存されているほどコロンブスは今でもジェノバの誇りです。

さて、コロンブスに続く現代のジェノバの有名人といえば、世界的な建築家「レンゾ・ピアノ」。
1994年、美しく、かつ快適な空港機能をフルに発揮する空港として世界的に評価が高い「関西空港」を設計したイタリア人建築家です。

そのレンゾピアノもジェノバ生まれ、今でもジェノバに住んでいる生粋のジェノバ人。
彼が成した偉業の一つがジェノバにもあります。それが「ポルトアンティーコ」の再開発です。

ジェノバのポルトアンティーコ

ポルトはイタリア語で「港」、アンティーコは「ものすごく古い」という意味で、ポルトアンティーコはもともとコンテナー会社や荷物の輸送など、港で働く人だけが立ち入る「ただの古い港」だったのです。

1992年、アメリカ大陸発見500年を記念した万博をきっかけに、みんなが楽しめる空間として生まれ変えさせる「ポルトアンティーコ再開発プロジェクト」にレンゾピアノが積極的にかかわって、イタリアではめずらしい大規模な水族館、映画館、オープンエアーで楽しめるバー、充分なイベントスペース、図書館、美術館など・・・こうして「ただの古い港」が整備されて、ジェノバの住民、観光客の憩いの場「ポルトアンティーコ」に生まれ変わったのです♪

ジェノバの旧市街地は車も通過できないほど細い路地がとても複雑に入り組んでいて、ジェノバの住民は長年「広いスペース」に飢えていました。おしゃべりしながら歩くのがとにかく大好きなイタリア人、ポルトアンティーコは開放的な空間をものすごい勢いでしゃべりながら散歩するには格好の場所なのです。

古い街並みをそのまま残しているジェノバは余っている土地がほとんどなく、子供がのびのびと走り回れる遊び場がとても少ないのですが、ポルトアンティーコには遊具を備えた子供のためのひろいスペースがあるので、子供がいるパパ、ママは子供をのびのび遊ばせるために毎日通っている模様。

走るのが趣味の友だちによると、もともと綿を保管する倉庫だった細長い建物をぐるっと回るとちょうど1キロらしく、仕事が終わる夕方になると、ジョギング愛好家が倉庫の周りをぐるぐる走っています。

それにプラスして、観光シーズンには観光客がやってくるので、ポルトアンティーコはいつでもたくさんの人でにぎわう、まさにジェノバの「ホットスポット」なのです!

ポルトアンティーコのメインモニュメントは関西空港を思い起こす近代的なデザイン。
レンゾピアノ設計のモニュメント

モニュメントの端っこには丸いガラス張りの部屋のようなものが設置されていて、これがエレベーター式展望台。
下から見上げると大した高さでもなさそうだけど、周りに高い建物がないおかげで、4ユーロ払って実際に登ってみると充分ジェノバ全部が見渡せます♪
ジェノバの動く展望台

ジェノバの展望台

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イタリア在住バイヤー&ブロガーです。リグーリアの希少なワインやオリーブオイル、ジェノバっ子だけが知ってる穴場スポットなどを紹介します♪ちなみにイタリア語のブログのフォロワー5000人、ジェノバではCocoJapanとして結構有名人です!